空港で働く看護師には2種類の職種があります。一つに空港内にある医療施設、いわゆる医務室やクリニック、診療所の類で働く看護師、もう一つは厚生労働省から派遣されている検疫官の看護師です。
空港内の医療施設で働く看護師は空港の会社の雇用ではなく、普通の民間医療施設から空港に出向して働いていることがほとんどです。その為、本人からの希望があれば将来的にも空港勤務ということもあり得る状況です。そして、病院内勤務よりも残業は少なく夜勤もありません。ただ、空港によって24時間制を敷いているところでは、当然医療施設も24時間体制になる為、夜勤は病院と同様に発生してきます。しかしながら、病院のように入院患者がいることがない為、患者の容態や呼び出しに備える等ということは全くありません。それだけを考えると病院勤務の看護師より格段に楽であると言えるでしょう。また、勤務する人員も病院より人数が少ないので、人間関係での悩み等はあまり起こらない環境になっております。大きな病院での人間関係に疲れてしまった看護師の転職先としては良いかもしれません。
もう一つの検疫官の看護師ですが、この職種は前述の空港看護師よりがらりと違ってきます。それは、検疫の仕事がメインであるので帰国乗客にウイルス等の感染症が発生された場合、大変な仕事と情報量の選択を余儀なくされます。そうなってくると病院での救急患者の対応どころではなくなってきます。その為、いかに迅速に的確な判断ができ、即行動に移せるか、そこがポイントとなってくるのです。